キミへ告げる想ひ
「あぁ、そのこと?

桂碁から自分のこと琴葉って呼んでもいいよって言われたから俺はからかいの意味も込めてそう呼んでる」

「ずっとなんでだろうと思ってたけど、からかってたのかよ…」

「まーいいじゃん、そんなことは。

ってか琴葉、俺と一緒に文化祭回ろーぜ」

「また愛斗とかよ。
あ、ねえ華、俺らと一緒に行かない?」

「いいよ」

華は笑って答えてた。

「じゃあウチらはどうする?」

真紗実は真奈たちに聞いた。

「彩音たち誘おう。
今どこにいるのか知らないけど…」

冬実はそう言って立ち上がった。

「そうだね」

そう真奈が答えると三人はまたあとでと言って、教室を出て行った。

残ったのは三人だけになった。

「そんで、どうするの?」

愛斗が聞いてきた。

「桂碁、行きたいところある?」

「う~ん。確か一組と二組って出店していなかったっけ?」

そう言ってパンフレットを取り出して見てみると、
一組はカキ氷と射的で二組はパンケーキをやっていた。

ひとまず行ってみるということになって桂碁たちは三組の教室の鍵を閉め、
二クラスが出店している東棟へと向かった。
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