キミへ告げる想ひ
すると、講義室で拍手が沸き起こった。

多分今までで一番大きかったと思う。

「桂碁やったね」

華は桂碁のほうを見ずに言った。

「だね」

涙でそれしか言えなかった。

リーダーは前へ出てきてくださいと言われてしまった。

一応女子8人グループといってあるので桂碁が前に出て行くわけにはいかなかった。


「私が行く」

そう言って華はステージの方へと歩いていった。

その力強い背中を桂碁はずっと眺めていた。
< 199 / 431 >

この作品をシェア

pagetop