キミへ告げる想ひ
明梨さんはそう言った。


半分、泣いていた。


すると、体育館の扉が開いた。


雨野先生が顔をのぞかせた。


「みんな、そろそろ準備」


あれからもう、三十分が過ぎていた。


「はい」


桂碁たちはそう答え、扉の方に足が向かった。


だが、そこを通る直前、後ろを振り返った。
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