キミへ告げる想ひ


「今はってことはまたいつか新しく買うってこと?」



「その分の金が貯まったときだけどね…」


「でも、どうして指輪なの?」


華枝(ヨシエ)が聞いた。



「そういうものって、体に身に付けやすいでしょ?

メンバーの証って言うかみんなで共通したものを

持っておきたいなって思って買ったんだ」


「いいじゃん。私は気に入った!」


佳菜が叫ぶように言った。



「でも、いつ付けようか…」


由佳がボソリと言った。



「学校以外ならどこでもいいんじゃない?


俺はそうするよ。

家に飾るのもアリだろうし。


あと、手につけるなら左の薬指にね」


「どうして?」
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