キミへ告げる想ひ
そして桂碁は、店員さんに頼んでリングの内側に桂碁と華だけの文字を入れてもらった。


「ねぇ桂碁、最後に店員と何の話をしてたの?」


「リングの内側に文字を入れてもらおうと思って…。

でも何の文字だかみんながわかるのは俺が華にプロポーズしたときだよ」


リングの内側に入れた文字の内容は真奈たちにはまだ秘密にすることにした。


「すごい気になるんだけど…」


淋がそう言った。


「まぁ、仕方ないんじゃない?

それで指環はいつごろ出来上がるの?」


真紗実は桂碁に聞いた。


「一応早くて1ヶ月くらいみたいだよ。

卒業式に間に合えばいいけど…」


「間に合うよ。

絶対」


純子は桂碁の腰を叩きながら言った。
< 361 / 431 >

この作品をシェア

pagetop