キミへ告げる想ひ
「そっか、ありがとね愛斗」
「礼はいいよ。だから、今日は俺におごらせてくれよ」
愛斗は照れくさそうに言った。
桂碁は県外の大学の文学部に合格していた。
他にも、メンバーそれぞれが色々な大学に合格していた。
愛斗は教育学部を選んでいた。
世界史の先生を目指すとのことだった。
意外にも、愛斗と二人きりでショッピングモールに来るのはこれが初めてだった。
ほぼ一日モールの中を散策して、最後に行った場所は屋上だった。
愛斗が行きたいと言ったからだった。