キミへ告げる想ひ
「あ、あと一つ言い忘れてたんだけど、

俺らが行く予定のホテルは混浴だからね」

「え、そうなの?」

「それでもいい?」

そう桂碁が聞くと、彼女たちはしばらく考え込んでいた。

「わかった、いいよそれでも」

「本気で言ってるの?」

「もちろん。なんでかはあとでわかるから心配は要らないよ」

真奈はそう言った。

「別に心配なんかしてないよ」

桂碁は少しムキになって答えた。

そして、気がつくと、踏切が近づいてきていた。

「桂碁の家まであとどのくらいなの?」

「うーん。多分一㎞くらいかな…。時間にしてあと十分ちょっとだと思う」                         
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