キミへ告げる想ひ
「どうするって？」

「板履いて平らなところで０からレッスンするか、もうリフトで上にあがってゆっくり滑りながらにするか、どっちがいい？」

「どっちが良いんだろう…」

真奈が呟いた。

「みんなの実力にもよるけど、少しここで練習してから上にあがったほうがいいと私は思うよ」

そう言ったのは真紗実のお父さんだった。

彼は若い頃、スキー部に入っていたみたいで結構な腕前のようだった。

「確かにその方がいいかもしれないよね」

華が言った。

「だったらそうしよ」

愛川純子(じゅんこ)の言葉に全員同じ意見のようだった。

なので桂碁たちが今いる場所で三十分ほど基礎をやったあとで上に行くことにした。
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