キミへ告げる想ひ
少しして真奈はひとつのため息をついた。

「どうせ椎ちゃんが私に譲ったとしても、桂碁は椎ちゃんとやりたいんでしょ」

「うん」

桂碁はゆっくりと頷いた。

すると華が近づいてきてキスを求めた。

桂碁はそれに答えるようにゆっくり唇を重ね合わせた。

けれども桂碁はそれだけで終わりにしたかった。


「あれ、桂碁。やらないの?」

華が心配そうな顔を向けてきた。

「やっぱり…、できないや」


「…どうして?」


「今ここでは理由は言えない。

でも、お風呂からあがったら、ちゃんとみんなに理由を言うつもりでいる」

「それならいいんだけど…」

真紗実はそう呟いた。
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