キミへ告げる想ひ
「何で…そう思ったの?」

「だって…。真奈って嘘ついたとき左手で鼻掻くから。だから『たまたま』ってのが嘘だってわかった」

「あちゃー、ばれちゃってたか…。

それにしても私まだその癖治ってなかったのか。それにしてもよく気づいたね」

真奈はどうやら自分の癖を知っているようだった。

「あれ?自分で知ってたんだ」

「知ってるよ。小学校のときに友達に言われて知った。

その時以来、一応は気をつけてはいたんだけど…。

桂碁ごめんね。嘘、ついてて」

「まあ、いいよ。真奈のことが少しまた知れたし。

それにしても、あの時誘いを受けたときには何で俺が誘われたのかわからなかったんだ。

でも真紗実と真奈と華に行く前に告白されて、だから多分このために俺のこと誘ったんだなってわかった」

そして真奈は一つ大きいため息をついた。

「正解だよ...。

みんなの想いをお互い知って、伝えようってことにはなったんだけど、だったら旅行に誘おうってことにしたんだ。
そして、必ずその間に全員告白することって」

「ありがと。今度こそ嘘じゃないよね?」

「嘘じゃないよ。私は、みんなが言うことができてよかったって思ってる」

と真紗実は笑って言った。
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