キミへ告げる想ひ
「桂碁はこれからどうする予定なの?」

「これからって?」

冬実の質問の意図がよくわからなかった。

「このまま男の体でいくのか。

少し女性の体に近づけるかってこと」


「そのことか。
うーん、
まだあんまり決められてないけど

髪伸ばすのと声戻すのだけはやろうと思ってる」

「でもさ、声戻すっていっても私は桂碁はあまり声低いとは思わないよ。

まだ、ウチらと同じぐらいの高さだよ」

華がそういう風に思ってくれていたのには驚いた。

「それがさっきお風呂で言ってたことだったんだね」

そう真奈が言った。

「そうだよ。それにしても伝えられてよかった」


「アイドルか…」

ふと、菜々子がつぶやいた。
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