キミへ告げる想ひ

「桂碁はそれでよかったの？」

ずっと座っていて疲れたのか華は体勢を変えながら聞いてきた。


「よかったって？」

「後悔はしなかったのかってこと」


桂碁はすぐには答えずにすぐそばの自分のお茶を、少し飲んだ。


「してないって言うとやっぱり嘘になっちゃうかな。

結局、自分の想いは告げずにいるしね」

「でも今は椎ちゃんのことが好きなんだよね」

「うん、好きだよ」

「じゃあ、その子のことは？」

「わからないんだよね…。
でも、あいつのこと嫌いってわけじゃないよ、
もちろん。

なんか…、女子に対しての好きっていう感情がよくわからないんだ。

華に対しても同じかもしれない。多分だけど」