呪いのナンバープレート
2
一度や二度ではない。今回で五度目だ。

一、二度ならば偶然で片付けられる。
だが、五度ともなると、確率は天文学的数字だ。

気になった二人は、二人の共通の友人でもある、警察官へと調査の輪を広げた。

すると、驚くべき共通点を見出す事となった。

・四人家族の新車としてナンバー交付をされている。
・白のセダンである。
・家族の誕生月が、ナンバーと同じ数字で、しかも一人づつ収まる。

そして。
全て、交通事故で大破、廃車となり、陸運局に戻って来ていた。

「一家、全員死亡しているのも、共通項なんだ・・・」

警官は重く、そう呟いた。

局長や他の人に言ったとしても、信じてくれるはずがない。これといって特別不吉な語呂合わせのナンバーでもない。
差しとめる事は出来ない。
窓口を担当する別の友人に、試しに条件のあてはまらない車、誕生月を持つ人へと密かに交付して貰った。

二年後。

ナンバープレートは戻って来た。
忘れかけていた頃である。

ナンバーは車から盗まれ、別の白のセダンにつけられ、また全ての条件を満たす家庭で運転され、 四人の命を飲み込んで、戻って来た。

それからは、最初の局員がひっそりと、彼の机の引き出しに保管し、眠らせていた。

だが。彼の机はもうない。


彼もまた、条件を満たしてしまったのだから。

end
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