BLUE DAYS
僕の太陽
衝撃的な出逢いがあってから、僕は僕の思考回路を根こそぎ持っていかれてしまった。
その日は、朝からいつもならありえないミスを連発。大変やった。自分でやりたくてやれるもんでもない。したくてするもんでもないし。
本来、保育園での保育士のミスは、子どもたちの危険にもつながるので、余りに露呈すると、非常にマズい。気持ちを整理して、立て直そうと思えば思うほど、空回りしてしまう。悪循環な状態。午前中でもうフラフラ…。
副担任の、にしのさやかせんせいがフォロー入れてくれてるからかろうじて、保育が成立してる。今日の僕は全然ダメだ。
プール遊び後の給食へのくだりが、グタグタやった。
「ふう。やっと、午睡やわ。今日はさやちん。ありがとね」
「はやとせんせい。どうかしたんですか?今日は、らしくないっていうか、心ここにあらずというか。園長に見られたら、めっちゃおこられますよ」
「そんなん。わかってるちゅうねん。さやちん。今日は何かおかしいねん。朝から。」
「その、割にはニヤニヤしてるけど。」
「うそ。ニヤついてる?ホンマに?何なんやろ。ヤバイわ」
そうなんや。僕は、ニヤついてるんや。悪いことじゃないもんね。さやかせんせいに今日の朝のことを話した。
「あのね。今日、早番やったでしょ。ちょっと寝坊して、乗らなあかん時間ギリギリやって、ダッシュしてたら、同じように横で必死に走ってる人がおって。」
「それ。何かおもろい展開になるんですね。」
さやちん。そんなにワクワクしんといて~。そんなにハードルあげて聞かんといて~。
「それで、電車の中に何とかギリ入れたら、その女のコも、一緒に入ってきて、そしたら…。
んっ?何だこれは?」
カバンの中からペンケースを出そうとしたら、見知らぬものが。
「はやとせんせい。どうかしたんですか?話し途中で。ん?せんせい。マイメロちゃんなんてもってるんですか?」
「ちがうよ。こんなん、僕のんとちゃうよ。」
その中には、何か入ってたんだ。
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