選べるわけないじゃんっ！！

すると私の姿を見ていた涼太くんが、フッと鼻で笑った。

何から何までムカつくなコイツ…！

「お前やり方も知らねぇの？…しょうがねぇなぁ。俺が教えてやるよ。」


するとグイッと顔の距離を縮めてきた涼太くんに私は驚いて、思考回路が停止してしまった。


その内に、私の唇に柔らかい物が重なったのがわかった。


えっ…何これ？なんか涼太くんの顔がすごく近くにあるんですけど…。
それに、唇に感じるこの感触って…まさか…。


「……んッ////」


やっと我に返った私は、涼太くんの胸を叩いた。


「…んッ！……ら、らめぇ…！…はらひて…くら……ひゃいっ……！」


どうにか離してもらおうにも、言葉が上手く発せなくて、どうにも出来ない。

そして数秒経つと、なんとか言葉をはっそうと開いた口の中に、何か生温かいものが入り込んできた。

「…んんっ！…っ！」

すると私の舌を絡めるように、まとわりついてきた。

「…んッ…く、くる…ひい……れすっ…！」

息…出来ないよ…。

私は息をしようと、頭を後ろに引いた。が、涼太くんの手が私の後頭部をおさえ、それを許してはくれなかった。

「息、吸いてぇなら…鼻で吸え」

息が出来ない私に気づいた涼太くんがそう言ってくれた。

でも…、鼻で息吸うのって…どうやるんだけぇ〜！！！


何も考えられなくなってきている頭の中で、私はどうにか息を吸おうと口を開ける。

だが、開ければ開けるほど生温かい物体が私の口の中を弄んでいく。

なんか…フラフラしてきた…。
意識が遠のいていく中、この状況にたえることだけで精一杯だった。


涼太くんは何度も角度を変えては、キスを繰り返して来た。


「……ンっ…んぁっ……んんッ、……はぅ〜…」

何…この声…？私の声じゃないみたい…。