選べるわけないじゃんっ!!
先生…?

そして、先生の足音が近づいてくるのと同時に、涼太くんは手を引っ込めた。



そして、先生が私のいる図書室の端の方へ来ると、



「おい、お前ら何やってんだよ。もしかして…図書室でイケナイ事なんて、してないよなぁ?」

そう言って、先生は涼太くんの事をギラり睨んだ。

「い、いえ。ちょっと探してた本があって、この子に知っているか聞こうと思っただけです。それじゃあ、失礼します。」


さっきの不敵な笑みとは違う王子様スマイルで答えた涼太くん。



やっぱりこの人怖いな…。


「そうか。なら早く教室に戻れ。」


いつもより声のトーンが低い先生にヒビった様子で、涼太くんは「はい」と言って、図書室を去っていった。
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