選べるわけないじゃんっ!!
「…クククッ。」

ん?この声先生じゃないぞ?
じゃあ誰?!
気になるんですけど!!

顔を上げたい…。でも、上げたとして隣にいたのが知らない人だったら…?
…気まずすぎる!
進まない方がいい道もある!
我慢するんだ!私!

そう決めた瞬間、私の頭の上になにか温かいものがのった。

「お前さぁ、いい加減寝たフリやめたら?バレバレだから。
それとも、襲ってほしいとか?」

「……えっ?!///」


私は、驚きのあまり顔を上げてしまった。
なんと、わたしの隣にいたのは、見知らぬ男の人だった。
顔はというと、鼻が高くて目が切れ長で肌が白い!世に言う「イケメン」ってやつ!
でも制服だから、生徒だよね?ってか、そんなのんきなこと考えてる場合じゃなーーい!

「……い、いやぁーーー!!!!
だ、誰ですか?!アナタは! っていうか、いきなり知らない女の子に話しかけておいて、お、襲うとか…何言ってるんですか?!変態!!
あと!私の頭から手おろして下さい!」

びっくりしたぁ!頭にのってたの、手だったのか!

私が早口でそういうと、男の人は口をおさえて笑いをこらえていた。

「お、お前っ…焦りすぎ…!マジウケるんだけどっ…。あぁ〜、腹痛てぇ…!」

そう言って、私の頭から手をどかしてくれた。

「何笑ってるんですか!怒ってるんですよ?!」
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