私の彼氏と浮気してください。

中庭で一人涙を流している姿は不覚にも綺麗だとこっちが泣きそうになるほどだった。


「おい！瑠斗何ボケっとしてんだ！｣


「…ぁ、はいぃ！」


慌てて返事をするも何があったって怒られてのかわからなかった。
そう言えば、今、部活中だったんだ。

怒鳴ったのはサッカー部副キャプテンの植本だ。後輩に好かれる恰好いい先輩だ。
現在、その恰好いい先輩にすごい形相で睨まれている。


「瑠斗、後輩に教えるだけだと思って気抜きすぎ！そっちの奴らが困ってっぞ。」


「悪ぃ。ってか、一旦休憩だな、この時間」


「お前はずっと休憩してただろ」

憎まれ口を叩かれながら俺は休憩と叫んだ。