私の彼氏と浮気してください。
どうやら植本君は知らないようで、美味しいの?なんて言ってポカーンとしていた。


「顔は出さずにお面みたいなの付けてライブする女性シンガー。個人的に歌詞が好きなんだ」


「片思い曲が多いんだけど、どれも切ない終わりばっかり…なんでだろ?」


瑠斗に続いて私も説明するがピンときてないようで植本君は曖昧に頷いた。


「両思いを経験したことがないからじゃない?」


「あ、遥ちゃん」

振り返ると、究極の美人。
黒いニットワンピースに水色がかったコート。キラリと光る胸元のネックレスも高そう…。
< 124 / 198 >

この作品をシェア

pagetop