私の彼氏と浮気してください。
「そっか、杠も小柳も俺も嘘つきばっかりだな」


「杠ちゃんの嘘。ちゃんと決着してあげよ」


小柳は長椅子に座りながら俺の後ろにある扉を指さす。

俺は小さく頷いてから「ありがとう」とだけ伝えた。

小柳は「礼なら後で」と乾いた笑いを見せる。
小柳はきっと心の中で杠と友達だと思えてたのだろう。だから、絶対辛いはずなのに強く笑って背中を押してくれた。

杠にちゃんと伝えたいこと

杠がここまで俺にしてくれたんだ。俺がしっかり返さなきゃいけないこと。


生きることを諦めないで
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