私の彼氏と浮気してください。
植本君は少し迷って私の前の石ベンチに腰掛ける。


「最近、瑠斗となんかあった?」
「何も」


「即答かよ」


嘘ばっかり。
嘘をつき慣れて、自分でも嘘が何か分からない。
ふと、植本君が困った顔をした。

なんで…?

気に触ることは言ってないつもりだったから微かに動揺が走る。
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