私の彼氏と浮気してください。
「杠ちゃんお久しぶりー」


あっけらかんと手を振る植本君に戸惑いつつ、久しぶりと返す。


「どうしてここに?」


「哀の迎え。哀と知り合いだったんだな」


その顔はすっかりお兄ちゃんだ。
哀ちゃんもお兄ちゃんの胸に飛び込んでそのままだっこされてる。


「お兄ちゃん、るー君は?」


「もうすぐ来るよ、来たら帰ろっか」


「たい焼きがいい」


「どうした急に、鯛飯でもいいよ」


「え?たこ焼きでもいいよ?」


この兄弟、変わってる。
会話の内容が、驚くほどない。
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