私の物語2(仮) ~現在 社会人編~
なるべく見られないように気付かれないように下を向いていた
振袖を着るのは 恥ずかしかった
いくら女同士とは言え 同じ部屋で二人づつ着替えなけらばならなかった
プライバシーも何もない
その空間で 下着も脱がなくては 着せてもらえなかった
それも隣にいるのは 知り合いで 仲良くない人だった
ぐるぐる回され 着るのも 着せるのも 大変な事だと思った
会場に行くのと 見た事ある人ばかりで ドキドキし 目立たないように隠れるように 歩いていた
笑い声が 聞こえる度に 自分の事かと思わずにはいられなかった
振袖と草履は とても歩きにくく歩き方も変だっただろうなと思った
草履は 左脚だけ脱げそうになっていた
S達と 久しぶりに会い 一緒に式を見ていた
Sには友達が沢山いた
高校卒業後大学に通っていた
仕事が 決まったと言う話を聞いて
私だけ取り残された気分だった
仕事も友達も私には何もない
意味はないがSと自分を比べていた