長い夜の終わりにキスを
そんな瞬間、ふとある一つの考えが脳裏をよぎった。
__私、ここで死んじゃうのかな...
半ば諦めにも似た感情が、わたしを支配する。
ついにドラゴンは私の目の前に。__そしてドラゴンは大きく手を振り上げた。
ドラゴンの大きくて立派な爪が日光に当てられ、ギラギラと輝いている。
あの爪で私の体を切られるんだろうか、と想像すると怖くて怖くて更に涙が止まらなくなる。
「...お父さんっ、お母さんっ、ごめん、なさい...!」
ギュッと目を瞑り、誰にも届かない声で呟いた。
そして死を覚悟した。
そこで私、アリア=カトリックの人生は幕を閉じた。
___はずだった。