俺のものとるなよっ。
地獄の始まり
次の日、登校中優馬が絡んできた。
「祐介おはよ」
優馬はそれだけ言ってムッとしている。
「おう!なにすねてんだよ?優馬くん!」
「自分がなにしたか分かってんのかよ!ぼくがどんな気持ちで1日過ごしたか分かってんの!」
「わりい、わりい。寝坊しちゃってさ、校門閉まってたからさ遊びに行っちゃったんだ」
「1にんで?」
「いや、連れがいてさ」
「もしかして、間宮さんなのか?」
「まあ、そんなとこ」
「2人で楽しんだのか?まさかいいことしちゃったんじゃないよな?」
「優馬お前、妬いてんのか?響子に」
「き、響子ー‼︎呼び捨てするほど仲良くなったのか?」
「なんか質問責めだな。俺が悪いことしてるみてえじゃん」
「実際悪いことしただろ!祐介って奴は...」
優馬は俺にベタベタしてるけど、結構鋭いところもあって俺の心読まれてるみたいで少しビビることもある。
少しヒヤヒヤした祐介だった。
「じゃ、今日はお仕置きだな。覚悟しとけよ」
「えっ、お仕置きってなにすんだよ?まさか変態なこと考えてねえだろうな!」
「さあな、お仕置きされるようなことする方が悪い!」
今日の優馬は怖い。今までこんなことする奴じゃなかったのにな。まあ、たいしたことはしないと思うけど。
それがとんでもないことになるとは思わなかった祐介。
放課後、帰る前に優馬が一言。
「祐介、今日帰ったら遊びに行く」
「おう、そんなのお安い御用だよ。どっか一緒に行くか?」
「違う!行ってからのお楽しみだ。じゃあな」
優馬は走って帰ってしまった。祐介は、なんのことかさっぱり分からず。
"あいつ大丈夫か?ついに頭おかしくなったか?"
家に帰って30分くらいしたら優馬がやってきた。それも、大荷物を持って。
「祐介!来たよ」
「そりゃ分かるけどさ」
優馬は、さっきまでむすっとしてたのになんだかニコニコしている。
「それより、お前その大荷物なにすんだよ?」
「なにって、これから明日の朝までに使うものだよ」
「へっ!お前もしかしてこの狭い部屋に泊まるのか?それも朝まで?」
「だから、制服もちゃんと持ってきたんだ。えらいでしょ?」
「ああ、偉いよ。はあ...」
何も言えない祐介はため息しか出なかった。
「やったー!今から明日まで祐介は僕だけのものだー!」
優馬は後ろから祐介を強く抱きしめた。
「優馬、苦しいよ。離れろよ」
「やだよー!」
地獄の始まりだった.....。