愛し紅蓮の瞳
「私の息子、紅蓮をどうか救ってほしい」



救う?私が?


巫女でもなんでもない、こんな私が?


私なんかに、何を救えるだろう。


それにもしこの交換条件を引き受けた先で、私がその紅蓮という人を救えなかったら?

その時、私はどうなるの?

だけど、

きっと、黙ってたって何も始まらない。

やれるか、やれないかじゃなくて、やるかやらないかだ。


「……よろしくお願いします!一生懸命、働きます」



たくましく生き抜いて、私は絶対に元の世界に帰ってみせる。
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