狂愛彼氏
「っ」
「こんなに足を見せて……誘ってるのか?」
すうっと疾風の指が私の足をなぞる。
「ちが……」
「化粧まで………他の男を誘いたいか?」
そのまま私の体の線をなぞり、頬にたどり着くと、両手で包まれる。
ジッと見つめられて目が離せない。
「お前は、俺のだ」
「っ」
「飾る必要はない」
「これは………」
「いいな?」
私の意思じゃないのに………!!
疾風も分かっている。それでも言う。
「いいな?」
再度念をおしてくる疾風に、私は内心不満ながらも頷いた。
頷いた私に満足したのか、疾風は目元を緩めると、私との距離をゼロにした。
触れ合う熱は、心地好くて。
しかし、だんだんと激しくなるそれに、ついていくのが必死で。