狂愛彼氏
呼び出し
学校なんて面倒だ。
実習もあるし、宿題は多いし、バイトすればバイト+学校だ。
ハードな生活だ。
学生がいいって人もいるけれど、学生は不便だと私は思う。
「遥ちゃん、おはよう」
「おはよう」
次の日、いつものように学校に登園する。
クラスメートと挨拶を交わしながら自分の席につく。
鞄を開けるとピカピカとメールが来ていることを知らせていた。
「遥ちゃん」
「?」
名前を呼ばれたので、携帯を手に顔だけ向ける。
「どうしたの?真菜」
「今日は、まだ愛麗来てないね」
「そうだね」
言われて頷く。
愛麗の事だからきっと寝坊だ。
昨日きっと優さんと遅くまで一緒にいたんだと思う。
仕方ない。
真菜には言わないけれど、心の中で呟く。
そんな私の心の中のつぶやきを知らない真菜は、ニッコリ笑うと私の前に座った。
「今日の宿題してきた?」
「適当に」
「難しくなかった?」
「少しね」
楽しそうに話す真菜。
真菜は、大学に入ってから仲良くなった子。
愛麗程ではないけどお洒落が大好きな美人さん。
正直に言うと、私は真菜が苦手だ。