狂愛彼氏
行き着いた場所は私の家ではなく疾風の家。
何気に疾風の家に来るのは初めてだったりするのだ。
私の家より綺麗………
比較的建てられたばかりのアパート。
二階建てのそのアパートの二階奥に疾風は部屋を借りているみたいだ。
ここに来るまで会話は一つもない。
部屋の前に辿り着くと、疾風はポケットから鍵を取り出してドアを開ける。
「…………」
無言で中に入っていくのに、手を繋いだままの私も続く。
「お邪魔し………んぅ?!」
中に入った途端、壁に押し付けられ、乱暴に唇を奪われた。
「ん……は……んぅっ……」
突然の事で心の準備なんてしているはずもなく、ただされるまま翻弄される。