狂愛彼氏
所有のシルシ
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「……………」
絶句。
(な……なにこれ………)
鏡に映る自分の姿に開いた口が塞がらない。
首から続く赤い痕、酷いものは青紫のものもある。
「っ~~~」
―――――昨日まではなかったものだ。
「遥………?」
掠れたような声で名前を呼ばれて、私は、慌ててその声の元に急ぐ。
「疾風……!!」
「………ん?」
疾風は、今起きたばかりのようでベッドの上で上半身だけ起こして欠伸をしていた。
ズボンだけ履いて、上半身は裸。
「こ、これ!」
「あー……綺麗についたなぁ」
あたしが指した場所を見ると疾風は満足そうに頬を緩めた。
「やっぱり、疾風がつけたの?」
「あ?他につける奴でもいるのか?」