ごめん。俺、バカで
「ほんと?」



不安そうな顔になる。



「千愛希ちゃんと帰れるとか嫌なわけないでしょー」



ワシャっと髪の毛を撫でればたちまち赤くなる千愛希ちゃんの頬。



……あれ。
そんな千愛希ちゃんをみて俺の頬も赤くなっていくのがわかる。



「と、とりあえず行こう!」



俺の言葉に千愛希ちゃんも頷いて、ふたりで教室を出る。



「千愛希ちゃんから誘ってくれるなんてねー」


「たまたま!家が隣だから!たまたま」



鼻歌を歌ってしまうくらいご機嫌な俺と、やっぱりあまり表情を崩さない千愛希ちゃん。

ふとした瞬間に見せる、笑顔とか赤くなった顔とか。
そういうのって、貴重なんだ。
もっと、千愛希ちゃんのそういう部分を見てみたい。



「千愛希ちゃんは俺のことどう思う?」



何気なく聞いた一言だった。

なんの意味もなかった。



「……え?」


「いや、どんな風に見えてるのかなーって」

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