ごめん。俺、バカで

「いやいや、クールだろ」



千愛希ちゃんがクールじゃなくて誰がクールだよレベル。



「上田くん」


「ん？」



突然、千愛希ちゃんに名前を呼ばれて横にいる彼女を見る。



「上田くんが好きだよ」


「ん？」



さっきも聞いたような……。



「恋愛の意味の好き」


「……へ？」



予想外の言葉に俺の思考はストップする。

待って、俺人生で初めて告白されてる！？
え、なにこのおいしいシチュエーション

って、そうじゃなくて。



「ちょちょちょ！千愛希ちゃん！それマジで言ってる！？」



いままでにないぐらい自分の顔がかぁっと赤くなっていくのがわかる。



「モデルになったのだって、上田くんのお父さんがスタジオの社長だからだよ」


「……え？」



まさかの理由に目が見開いていくのがわかる。

待って、俺が千愛希ちゃんな名前を知らない頃から俺のこと見ててくれたのか？