ごめん。俺、バカで
「それ、クラスの子聞いたら怒るな」


「だってさー、可愛い子しかいねぇんだよ?」


「まぁ、そうかもしれないけど。クラスにいる素朴な子ほど俺は可愛く見えちゃうね」



なんかよくわからないけど、雄耶はこうして悟りを開いてる。



「さすが菩薩」


「……なんだそれ」



俺を呆れたような目で見る。



「だってほら、まずここ見て」



今いるスタジオをゆびさす。



「は?」


「そして、こっちも」



向かいにあるスタジオでは20代前半の女の子たちが撮影してる。



「は?」



雄耶の怪訝な顔にはお構い無しで、話を続ける。


あっちを見れば「わ、かわいい」
こっちを見れば「おー、かわいい」



俺のやってることに「なに、やってんのお前」と雄耶は首を傾げてる。



「どこを見ても可愛い子だらけだと目が肥えちゃわない?」



俺の言葉にふはっと笑い出す雄耶。



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