秘密の計画 ~襲撃王女への逆襲~ (次期王の花嫁番外編)
「……マキセ」
「なんでしょう」
「クスイに戻ろうか」
「はい…って、え?!」
「ここにも長く居過ぎた」
「姫のことは?」
表情を改めて問うマキセに、クーデノムは意思を持った瞳を向けて答える。
「準備が出来たら、迎えに来る」
「それって……」
微笑したクーデノムの表情で全てを悟る。
意思を固めたということだ。
一年間、テニトラニスの王城で過ごした。
クーデノムはコセラーナ王の傍で王や国の役割について学び、マキセもシキアと行動を共にするなどして、クスイとは体制が違う国政を伺い見た。
そんな中、セーラ姫も9歳も年の離れたクーデノムに追い付こうと、また文官の妻になるべく家事を習ったりと花嫁修業と称して元気に走り回っていた。
「落とされましたか?」
「いつの間にかね」
だんだんと少女から女性へと成長していく彼女を見て、差が埋まってきているのを感じ、多少の焦りが芽生えてきたのも事実。
彼女に触れるのをためらうようになったのはいつからだろう。
つまりこれは、そういうことだ。
「反対はされないだろうが、いろいろ準備は必要だな」
「そうですね」
フッと笑みを見せた表情は、お互い何か企んでいるような含み笑い。
「派手にいきますか」
そう言って、笑った。
【END】
「なんでしょう」
「クスイに戻ろうか」
「はい…って、え?!」
「ここにも長く居過ぎた」
「姫のことは?」
表情を改めて問うマキセに、クーデノムは意思を持った瞳を向けて答える。
「準備が出来たら、迎えに来る」
「それって……」
微笑したクーデノムの表情で全てを悟る。
意思を固めたということだ。
一年間、テニトラニスの王城で過ごした。
クーデノムはコセラーナ王の傍で王や国の役割について学び、マキセもシキアと行動を共にするなどして、クスイとは体制が違う国政を伺い見た。
そんな中、セーラ姫も9歳も年の離れたクーデノムに追い付こうと、また文官の妻になるべく家事を習ったりと花嫁修業と称して元気に走り回っていた。
「落とされましたか?」
「いつの間にかね」
だんだんと少女から女性へと成長していく彼女を見て、差が埋まってきているのを感じ、多少の焦りが芽生えてきたのも事実。
彼女に触れるのをためらうようになったのはいつからだろう。
つまりこれは、そういうことだ。
「反対はされないだろうが、いろいろ準備は必要だな」
「そうですね」
フッと笑みを見せた表情は、お互い何か企んでいるような含み笑い。
「派手にいきますか」
そう言って、笑った。
【END】