王族の婚姻をなんだと思っていますか!
まぁ、内宮に私は用事もないし、関係がないから詳しくはわからないけどね。
「一緒についていこうか?」
門番に声をかけられたけれど、それには首を振って断る。
「まだ、お昼には早いですし、ゆっくりと行きますわ」
気温が少し高いのか、少しだけ融けて濡れている雪道を歩く。
王族の許可がなければ、貴族の娘でも馬車で外宮を走らせることはできない。
馬は許されているけど、さすがに母上に止められた。
私は馬車に揺られているより、歩く方が好きだから気にしないけど、苦手な人はダメだろうな。
とにかく、久しぶりの外の空気に触れるのは気持ちがいい。
いつも以上にその感覚を満喫していたら、横から声がかかる。
「おやおや。こんなところで迷子ですか」
嫌な予感がしながら振り向くと、馬に乗った男性が数名で近づいてきた。
「これはこれは、力自慢の姫君ではないですか。侯爵家の令嬢が、このようなところでいかがされましたか?」
嫌味ったらしい口調は、私がかつて投げ飛ばしたカヌー伯爵家の次男坊。それに、取り巻き連中じゃないか。
嫌なやつにみつかったかも。
内心舌打ちをしたけど、ニヤニヤ笑いをする彼らにわざわざ見せることでもない。
「父に届け物ですわ」
つんと顔を逸らして歩き出すと、取り巻きのひとりが馬で道を塞いでしまう。
「一緒についていこうか?」
門番に声をかけられたけれど、それには首を振って断る。
「まだ、お昼には早いですし、ゆっくりと行きますわ」
気温が少し高いのか、少しだけ融けて濡れている雪道を歩く。
王族の許可がなければ、貴族の娘でも馬車で外宮を走らせることはできない。
馬は許されているけど、さすがに母上に止められた。
私は馬車に揺られているより、歩く方が好きだから気にしないけど、苦手な人はダメだろうな。
とにかく、久しぶりの外の空気に触れるのは気持ちがいい。
いつも以上にその感覚を満喫していたら、横から声がかかる。
「おやおや。こんなところで迷子ですか」
嫌な予感がしながら振り向くと、馬に乗った男性が数名で近づいてきた。
「これはこれは、力自慢の姫君ではないですか。侯爵家の令嬢が、このようなところでいかがされましたか?」
嫌味ったらしい口調は、私がかつて投げ飛ばしたカヌー伯爵家の次男坊。それに、取り巻き連中じゃないか。
嫌なやつにみつかったかも。
内心舌打ちをしたけど、ニヤニヤ笑いをする彼らにわざわざ見せることでもない。
「父に届け物ですわ」
つんと顔を逸らして歩き出すと、取り巻きのひとりが馬で道を塞いでしまう。