王族の婚姻をなんだと思っていますか!
***
パッチリ目を開けたのは、薄暗い部屋。
その瞬間、思ったのは『あ。生きてるんだ』である。
なんか近い記憶に似たようなことがあったなぁ。
でも、状況は前回よりも悪い。
手が触れた感覚からすると、絨毯も引かれていない石の床の上。頼りない、小さな蝋燭の灯りだけが部屋を照らし出している。
冷たいから起き上がろうとすると、後頭部に痛烈な痛みが走った。
声もなく呻いて、そっと頭に手をやると、コブができている。手を見てみると血までついていた。
……力いっぱい殴られたかな。
頭をあまり揺らさないように起き上がり、ゆっくりとまわりを見回した。
家具もなにもない部屋。木製のドアがひとつあるだけで、床も壁も石造り。
広さはそんなにない。牢屋みたいな造りをしてる。
それから身体の状態を確認。
衣服の乱れはない。城に行ったときのドレス姿のまま。
両手両足は自由で縛られてもいない。
頭は痛いけど、目眩はしていないみたい。
……よし。冷静だね、私。
そこまで確認して、小さく息を吐いた。
なにがなんだかわからないのは事実。そしてここがどこかわからないのも事実だ。
時間をかけて立ち上がると、硬い床に寝ていたせいか、身体のあちこちも痛かったけれど、我慢できないこともない。
ドアに近づいて、ドアノブをそっと回して開かないのを確認する。
当たり前だよね~。この状況で鍵もかかってなきゃ、こっちだって驚くよ。
パッチリ目を開けたのは、薄暗い部屋。
その瞬間、思ったのは『あ。生きてるんだ』である。
なんか近い記憶に似たようなことがあったなぁ。
でも、状況は前回よりも悪い。
手が触れた感覚からすると、絨毯も引かれていない石の床の上。頼りない、小さな蝋燭の灯りだけが部屋を照らし出している。
冷たいから起き上がろうとすると、後頭部に痛烈な痛みが走った。
声もなく呻いて、そっと頭に手をやると、コブができている。手を見てみると血までついていた。
……力いっぱい殴られたかな。
頭をあまり揺らさないように起き上がり、ゆっくりとまわりを見回した。
家具もなにもない部屋。木製のドアがひとつあるだけで、床も壁も石造り。
広さはそんなにない。牢屋みたいな造りをしてる。
それから身体の状態を確認。
衣服の乱れはない。城に行ったときのドレス姿のまま。
両手両足は自由で縛られてもいない。
頭は痛いけど、目眩はしていないみたい。
……よし。冷静だね、私。
そこまで確認して、小さく息を吐いた。
なにがなんだかわからないのは事実。そしてここがどこかわからないのも事実だ。
時間をかけて立ち上がると、硬い床に寝ていたせいか、身体のあちこちも痛かったけれど、我慢できないこともない。
ドアに近づいて、ドアノブをそっと回して開かないのを確認する。
当たり前だよね~。この状況で鍵もかかってなきゃ、こっちだって驚くよ。