Moonlit Nightmare
最近、身体の至る場所が、朝 目覚めた私に告げる。
『もうすぐだぞ』と。
それでいい。どうせ今まで関わってきた人なんて、父様と母様、暁くらいしかいないし。
寝て、起きて。ただそれだけを繰り返す毎日にも飽きてしまった。
夢なんて当然ないし、願いは今こうして実現している。
…もう、ここにいる意味だってない。
「……そろそろ、帰りましょうか」
やけに切なげな声で囁くヨハンの顔を覗き込むと、
彼はまたあのヘラヘラした顔を貼り付けて、
「じゃ、降りますね〜」
なんて言って、
「えっちょっ、
そんないきなり……っ〜〜〜!!!」
星空のような夜景へと飛び込んだ。