Moonlit Nightmare
それから幾日も経って。
あれだけ妙に感じていた学校にも友人がいて。
毎朝陽の光で目を覚ます。
そんなことが、もう当たり前になっていた。
「それではお嬢様、おやすみなさいませ」
「ええ、ありがとう。暁もご苦労様」
パタンと扉を閉めて、ため息を吐く。
……当たり前には、なったけれど。
なにかしら、この、どこか腑に落ちない感じ。
引き出しを開けて、花かんむりに手を伸ばす。
これは、2日ほど前に偶々見つけたもの。
誰にもらったのか、どうしてこんなところに入っているのか。
全く思い出せないし、それにこの花かんむり…
「また、枯れてない…」
きっと大分前から入っていたはずなのに、この花かんむりはどれも少しも枯れていない。
「なんだか…変な花かんむり……」
手にとって、掲げる。
ふと窓に目を移すと、青白い月が浮かんでいた。
「今日は…満月なのね…」
なんとなく月にかざすと、
「うっ…」