Moonlit Nightmare
♦︎☆♦︎
「んん…….?」
ゆっくりと瞼を持ち上げる。
もしかして、ずっと眠っていたんだろうか。
いや、でも、確かにあの後、英会話レッスンを受けて……。
それからの記憶が、全くない。
窓に目をやると、随分と暗い。
もしかして、もう陽は沈んでしまったのかしら。
ぼんやりとする頭を起こして、立ち上がる。
閉まったカーテンを開けると、白い月がぽっかりと浮かんでいた。
ーーなんだろう、この感じ。
……今日の月は、いつもより、どこか……。
「やぁ、こんばんは」
「…っ?!」
突如聞こえた声に、びくりと肩が跳ねる。
一体誰……
そう思って、空から視線を落としたとき、
ーー全身の血流が、止まった気がした。