Moonlit Nightmare
目を見開く私なんて御構い無しに、少年は「まぁいいや」なんて言って足を組み替える。
「僕はヨハン。
何か酷く驚いてるみたいですけど、僕、あなたのことならなんでも知ってますよ?
好きな食べ物、苦手な場所、
…外に出られない病気のことだって、
全部。」
「………!!!」
一切崩れない笑みが急に恐ろしく見えて、一歩、後ずさる。
「あなた…何者?」
その問いかけに、彼は目を細めて、
ゆっくりと、唇を開く。
「僕はね、リンネ。
君の、全てだよ」