君だけをずっと
小さな恋
「こうちゃん~だぁいすき~」

「ぼくも~なみちゃんがだぁいすき~」

ずっとずっと、だいすきだよ~
って、言ってたのに・・・・

こうちゃんには会えなくなってしまった。

こうちゃんが来てくれるまで、待っていたのに・・


私の初恋の人は
「こうちゃん」

幼稚園の年中さんの時、私を助けてくれたヒーロー。


髪の長い私は、いつもママから三つ編みにしてもらって、幼稚園へ行く。

髪をすいてくれて、編んでもらう時にママはいろんなお話をしてくれる。

その中でも、私は
王子様がお姫様を助けるお話が大好きだった。


あの日
私が王子様と出会った日、
男の子が私の三つ編みを引っ張った。

痛くて
怖くって
悲しくって
泣いていたら

「こらー! なみちゃんをいじめるなー」

って男の子が助けてくれた。

その男の子が「こうちゃん」

ママのお話に出てきた王子様だ!!

私には、こうちゃんがほんとに王子様に見えたんだ。

それからよく公園でも遊ぶようになって・・・

でも
ある日突然
幼稚園にも、公園にもこなくなった。

さみしくて、悲しくて、泣いてる私は
まるで
涙姫。

でもね、ある日ママが言ったの
「なみが、ずっとずっとこうちゃんに会いたいって思っていたら
いつかぜったいに会えるからね。」

うん・・・わかった。
私も、いつか会える日がくると思う・・・・・
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