君だけをずっと
宮澤くんが心配で、顔色をうかがう。

「心配するなよ。あ-でも、うちの親共働きだから
連絡とれないんだ。病院も、俺だけで大丈夫だから、そんな顔すんなよ。」

「あ…でも…」

やっぱり、私のせいだし
宮澤くん1人なら、なおのこと付き添ってあげたい。

「宮澤くん。やっぱり、病院…付き添っていい?」

保健室の先生も、宮澤くん1人だと心配だから
私に付き添ってもらいなさい
って、言ってくれたので、心置きなく付き添える。
病院までは、クラス担任の先生が送ってくれることになった。

「大丈夫か?宮澤。おまえ、今度のサッカー部の新人戦、試合でるんだろ?」

宮澤くんは
先生がそう告げたら、バツの悪い顔をする。

『え?宮澤くん…サッカー部にも…?』

「あ-そうなんですけど…多分、大丈夫でしょ?」

私の顔が、ますます不安で仕方ない
って色をしてたのかな…?
宮澤くんは、動く右手で、私の頭を軽く叩いて

「ん?そんな顔するなって。きっと、藤野が思うほどのケガじゃないから。」

そう言って慰めてくれた。
ほんとは、きっと少し動かしただけでも痛いんだろうに。

車に揺られること
15分
病院に着いた。
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