君だけをずっと
「おんなじクラスだったんだね。
 改めまして、ヨロシク。 知り合いがいて、オレ、ホントにラッキーだわ!!」


皆に囲まれていたのを【ちょっとごめん】なんて振り切って、私たちのところにやってきた
孝太郎君。

どんなふうに、リアクションしたらいいの??

「ねね、朝さ、また後で~なんて言ってたじゃん。
 それって、このクラスのこと知ってたの??」

知恵が不思議そうに訊ねる。

私も・・知りたい。


「・・ん。確信してた訳じゃないんだよね。
 オレ、蓮みたいに出来るやつでもないからさ、
 向こうにいたから、唯一、英語だけは成績良かったんだよ。
 蓮から、クラスの振り分け聞いてたから、もしかしたら・・・なんて思ってたわけ。」


じゃ、宮澤くんからは私と知恵のだいたいの成績聞いてたってこと・・・・・・!?
・・・ううう・・・
めっちゃ恥ずかしいじゃん。

【佐倉君~】

って、お声がかかったから

「じゃ、また帰りにでも。」

って、席に戻っていく孝太郎君の背中をまた、黙って見つめていた。



不意に

「なみ・・・なんか、私に言いたいことあるんじゃない??
 なんでも言ってよ。 ちゃんと聞くよ。」


知恵が、心配そうに私の顔を覗き込んできた。

聴いてもらいたい・・・・
心のモヤモヤ・・・・・
知恵に話そう。

私が話していた【こうちゃん】だと思うってこと・・・・・・




 


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