君だけをずっと
しばらく考えた後、知恵が

「ん??
 なんで、確かめないのよ??」

って聞いてくるから、私は、だからね・・って前置きをして

引っ越しの手伝いの時に見た、ダンボール箱について話し始めた。

開けちゃいけないだろうな、って段ボールを開けたこと。
そこで、幼稚園の頃の写真が入っていたこと。
私とおんなじ幼稚園だったこと。

私がその写真に写っていたこと。
【こうちゃん】も写っていたこと。

そして
【こうちゃん】の名前のところに、【佐倉孝太郎】と書かれてあったこと・・・・

一気に話した。


「・・ふーん。・・・そうだったんだ。
 そんな大事なことを抱えていたから
 那美・・・元気なかったんだ・・・・
 もう!!!! 水くさい!!!
 だったら、尚更、確かめなきゃ!!
 佐倉君に、【あなたがこうちゃんなんですか??】って
 じゃなきゃ、いつまでたっても、ぐじぐじと考えるだけでしょ!!」


わかってるよ・・
いつまでも、こんな感じでいるわけにはいかないってこと。


「でも、どう切り出したらいいの?
 あの段ボール箱を間違って開けちゃいました・・
 で、写真見ました。だから、【こうちゃんなの?】って聞けないよ・・
 ほんとに、見ちゃいけません!!感満載だったんだよ__。」


「・・・・・・・」


しばらく考え込んでいた知恵が
パッと顔を上げて
何かを思いついたらしく・・・・・




 
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