君だけをずっと
「おふたりさん。」


にこやかに微笑みながら、宮澤君とこうちゃん__佐倉くんがやってきた。


「あ、宮澤君と佐倉くん。
 もうすぐ、出発だよ。
 宮澤君、クラス大丈夫なの??」


「いや、もう行くよ。
 出発前に、藤野の顔が見たかったんだ。」


「宮澤君・・・」


照れずに言えるあなたがすごい・・。


「蓮って・・そんな甘いセリフ言えるやつだったか。」


「いや、なんかさ。
 この前からちょっとな・・。
 ちゃんと言葉にしとかないと、後で後悔しそうで・・」


「はは。
 蓮って心配性だな。
 心配しなくても、藤野さんなら大丈夫だと思うけどな。
 悪い虫がつかないように、キャンプ鍛錬中はオレが見てるから大丈夫だって!」


な!!
  

と笑いながら、私に振り向くこうちゃんに
不覚にも【ドキ・・】っとしてしまった。


悟られないように


「・・・・大丈夫だよ・・・・」


そう答えるのが精一杯。
 


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