君だけをずっと
班長に部屋の番号を聞いて、急いで知恵と荷物を持っていく。

制服から、体操服に着替えて
とにかく バタバタ とロビーに集合した。

知恵と二人でいるときは何かとおしゃべりをしている私たちだけど、今回ばかりは
おしゃべりしている余裕さえない。

【よぉーし、集合したら班ごとに集まれ!!】

元気がいいのは先生たちと、運動が出来る男子だけ。

「那美ぃ。もう、頑張るしかないね!!」

「知恵ぇ。頑張るけど、私が遅くなったら、遠慮なく先に行ってね。」

そんなやり取りを交わしていたら、

「ほら! 早く並べよ~。出発するぞ。
 何かあったら、俺らがカバーするって。」

私と知恵の肩をポンと軽くたたいて、こうちゃん・・佐倉くんが言ってくれた。

「ありがと。」

周りを見渡すと、揃った班が出発していってる。

ふぅ。次は私たちの班か・・・
くじ引きで、偶然同じ班になったときはどうしようかとあたふたしたけど
今になって、心強い!!って改めて感じる。

こうちゃん・・佐倉くんと同じクラスでよかった。

そして、私たちの班がランニングに出発した。

海沿いを走って、宿泊施設へ戻るには山の方へ曲がらなくてはいけない。
その、山の方向に
《魔の階段》がある。
って言っても、段数は50段くらいらしいんだけどね。
走ってきたら、これが結構な辛さらしい・・・(図書委員の先輩情報)


あ・・・・階段が見えてきた・・・










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