私の恋した誘拐犯【完】
「文化祭とか回るキャラなんすね」



「そりゃもちろん、自分の子が出てるからね」



たくちゃんの言葉に、私の頭をポンポンと叩きながら答える洋くん。



自分の子、か。



「とか言って、ほんとは千織と一緒に回りたいからでしょう?」



「た、たくちゃん」



何故か人を煽るような言い方をするたくちゃん。



洋くんにまったく気にした様子はない。



「俺がちーちゃんと回りたい一心だったとして、何か不都合でもあるのかな?」



が、まさかの洋くんもたくちゃんに突っかかる言い方をする。
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