私の恋した誘拐犯【完】
「洋くん、帰る?」



「え…?何で?」



「なんか、いつもと様子違う」



怖かった。



いつも余裕のある笑顔と立ち振る舞いで、私をリードしてくれるのが洋くんだったのに。



そんな洋くんに余裕のない顔をされると、どうしたらいいか分からなくなるし



何を考えてるのか全く分からなくて。



いつも以上に、洋くんが遠くにいるように感じて嫌だ。
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