私の恋した誘拐犯【完】
怒らせた。



あのたくちゃんを怒らせてしまった。



いつも私を助けてくれて、笑わせてくれて味方でい続けてくれたたくちゃんを。



いつも私の側にいてくれたたくちゃんに、関係ないだなんて。



今までどれだけ世話になって…



「最低だ…私…」



たくちゃんのありがたさくらい分かってたのに。



洋くんのことを言われて我慢できないなんて、本当にまだまだ子供。



そうして、後の祭りとなる後悔を強く感じながら



その日の打ち上げは幕を閉じた。
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