私の恋した誘拐犯【完】
第3章
私じゃダメ
次の日、憂鬱な学校は私に構うことなく、通常通り始まった。
「なあアユ、なんか有栖今日も元気なくね?生きてんのあいつ」
「生きてないでしょうね、あの様子は」
「あぁやっぱり?」
キョンタと莉奈は、私が机に突っ伏したままなのを見てそんな会話をしている。
だけど2人が、そうなってる理由を聞かないのは気を遣ってくれてるからだ。
「というか綾瀬は?この時間、いつもなら来てるよね?」
「拓巳が遅刻なんて珍しいな」
たくちゃんの名前を聞いて、ビクッと体が揺れた。
(たくちゃん、今日来ないのかな…)
「なあアユ、なんか有栖今日も元気なくね?生きてんのあいつ」
「生きてないでしょうね、あの様子は」
「あぁやっぱり?」
キョンタと莉奈は、私が机に突っ伏したままなのを見てそんな会話をしている。
だけど2人が、そうなってる理由を聞かないのは気を遣ってくれてるからだ。
「というか綾瀬は?この時間、いつもなら来てるよね?」
「拓巳が遅刻なんて珍しいな」
たくちゃんの名前を聞いて、ビクッと体が揺れた。
(たくちゃん、今日来ないのかな…)